熊と遭遇しないための努力をする

前回、熊との遭遇について記事にしました。

熊と出会った場合は仕方ないですが、出会わないための努力もしなければなりません。熊と出会わないためには知識だけでなく経験も必要になってきます。

今回は僕が渓流や山歩きをしてて経験したことや実践していることを記事にします。

食事は匂いの少ないものを持っていく

熊の嗅覚はとても優れてます。研究では数キロ先の匂いまで嗅ぎつけるほどだと言われてます。キャンプ場に熊が出没するのもバーベキューなどの匂い、食料やゴミに釣られてやってきます。そのために、バーベキュー後の後始末はしっかりしないとダメですし、食料やゴミは密閉された容器に保存しておく必要があるわけです。

これは登山や渓流に行く時もそうですが、なるべく匂いの少ない食料を持っていくべきです。どれくらい奥に行くかにもよりますが、僕の場合は道中お腹が空いた時のために塩おにぎりを持っていくことが多いです。

山の中で美味しそうなお菓子、唐揚げ、ピザを食べようものなら熊に見つけてほしいと言ってるようなものなので気をつけましょう。

熊よけの鈴を持っていく

正直、今の時代に効果があるのかどうか分かりませんが念のため装着しています。熊よけの鈴の効果は音に気づいた熊が自分から遠ざかっていくという代物なんですが近年ではその効果は疑われつつあります。

基本的に熊も人とは遭遇したくないはずなので人がいると分かれば近づきたくはないものだと思います。人も危険動物がいると分かってる場所にわざわざ行きたくないでしょう。

周辺に異変や異常が無いか確認しながら移動する

これも何度か経験したことですが、異変を感じることが結構あります。
熊との遭遇を避けるために必要なことなので周辺の確認は常におこなう必要があります。

1・多量のフンがある
熊の食事量はとても多いのでフンの量も必然的に多くなります。また、熊は消化能力が低いため食べたものをそのままフンとして排出することが多いです。フンを見て消化されていない木の実などが含まれていれば熊ということになります。

トウモロコシなどの農作物が含まれてる場合は人里に現れてる個体になります。
なお匂いはほとんどしないらしいです(直に嗅いだことはありませんが)

2・熊の食事跡
熊の餌のほとんどは植物だと言われてます。イラクサ、フキ、イタドリなどの柔らかい部分を食べたり、クルミやドングリがあればもちろんそれらも食べます。
僕が過去に見たことある光景として、周辺のフキやイタドリの先端がちぎられてなくなっていた、周辺に散乱していた場所がありました。怖くなってすぐに立ち去りましたがヒグマの食事跡だった可能性があります。

3・草が倒れていて何かが通った跡
熊やシカなどの大きい動物が通った跡です。渓流では川を渡るために通ったのか左右にそういう場所があったりします。それほど珍しいものではありませんが何らかの動物の通り道で警戒が必要です。

4・木にひっかきキズ、剥がれた跡
これも山に行くとたまに見かけました。僕はそこまでプロではないので分かりませんが熊ではなく鹿がツノで掻いたキズという可能性もあるみたいです。
また、木の表皮が剥がれた跡もたまに見かけました。これも熊やシカが表皮を食べるために剥がした跡だと言われてますが僕には区別が付きません。

4・ヒグマの足跡
ヒグマの足跡はもう誰が見ても分かりやすいくらいグボッと土や砂が凹んでます。ジャリ石だとしっかり見ないと分かりませんがはっきりと形が残ってることが多いです。
ヒグマの足跡も近年では至る所で見かけるようになりました。本来ならそんな頻繁に見かけるものではないんですけどそれだけヒグマが人里に接近してるという証拠でしょう。

5・物音がした
渓流を歩いてるとガサガサと大きな音を立てて逃げていく生き物がいました。かなり驚きましたが鹿のような頭が見えたのと、その場所に鹿の足跡があったので熊ではありませんでした。危険を察知するには周辺の音にも気を配る必要があります。

北海道にはひぐまっぷというものがある

北海道ではヒグマの出没情報を共有するためにひぐまっぷと呼ばれるサイトがあります。
各市町村のヒグマ出没情報が確認できるので釣りに行く場合はあらかじめ見ておいたほうが良いかもしれません。

ただ、僕は最近このひぐまっぷ見て思うのはどこもかしこもヒグマだらけではないか?という感想を持ってしまいました。安全な場所なんてもはや無いのかもしれないですね。

猟師達に対する風当たりが悪い

近年では熊の駆除に対して否定的な意見も多く、また熊の駆除方法にも厳しい制限が掛かっています。今の時代、熊にとって人間はもはや天敵ではないのかもしれません。自分より弱い存在だと知られるようになってしまえばもっと多くの事故が起きるかもしれません。

皆に知っておいてほしいのは、人もまた自然の一部であったことです。人が狩ることによってコントロールされてきた生き物もいたわけです。熊だけでなく増え続けるイノシシやシカなども元は人間の貴重な食料です。それが動物の家畜化が進んでわざわざ危険なことをしなくても安全に食を楽しむことが出来るようになったのは有り難いことですが、もしかしたらその弊害が出てきているのかもしれないですね。

激変する気候も自然環境に大きな影響を与えてるのは確実で、この先もっと大きな問題に発展する可能性も考えなくてはなりません。

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