ゼノン専用ベイトフィネススプール、MgBFスプールを買って試したい!!

このスプール、かつて私が「このスプールは出来損ないだよ」と記事にしたゼノン専用のMgBFスプールです。何故、出来損ないなのかと言うと過去の記事に色々書いております。

しかし、本当にこのスプールはダメなのか?という疑問が僕の中にありました。
そんなら自分で買って試して見ようかと思いました。

スプールスペックのおさらい

ゼノンMG7/LTX専用の替えスプール
スプール径30mm
スプール重量8.8g
可変ブレーキ機構の搭載
セラミックボールベアリング搭載
ソルトウォーター対応の特殊な表面処理
メーカー希望価格10,000円

僕が購入した時は8000円でした。スプール重量は記載されてるものより少なかったです。
スプールに関して気付いたのはシャフトレスではないこと。過去のレボシリーズのベイトフィネススプールはシャフトレスだったのでそのぶん重量が少なかったことを考えると、もしかしたら同じくらいなのかなと。

セラミックボールベアリング搭載と書かれてますが、ゼノンのサイドプレート側のベアリングが普通のやつっぽいのであまり恩恵受けなさそう気がします(NMBて書いてあるし)
中身開けたらちゃんとセラミックスーパーフリーHPCRでした。NMB製だったようです。

可変ブレーキシステムとスプール素材

これは前回の記事でも書きましたが、かつてKTFから発売されてたKTFフィネススプール 「KAHEN」
販売サイト(現在は販売されてません)

構造はこれと同じです。キャスト時にスプール側のブレーキ板が動いてブレーキの強弱を調整するというもの。ダイワのベイトリールもこの方式です。
気になったのはマグネシウム素材のスプール。だいたい超軽量フィネススプールとなると超々ジュラルミンとかG1ジュラルミンといったものを素材にしてます。

マグネシウムスプールというと、夢屋から出てた09アルデバランMgに装着可能な軽量スプールがマグネシウム製でした。それ以降、出てくるほとんどがジュラルミン製の軽量スプールだったと思います。

それで調べてみるとRoroLureという所から驚異的なマグネシウムスプールを発見しました。
その重さ、なんと4g~3gの超軽量スプール。もちろん日本メーカーではありません。

このスプールもっと削ろう!

地味にうれしい予備部品

ブレーキ板調整用のワッシャーみたいです。厚さ0.1mmが2つ、0.3mmが一つ。
既にスプールに取り付けられてるパーツの予備部品です。なんという心遣いでしょう。
特にこの中のピン止めは外す時にぶっ飛んでいくので有りがたいです。でもここまでして予備のバネはくれませんでした。ブレーキ力を調整する場合はワッシャーの枚数を増減させるようです。

スプールに付けられてるパーツの総重量は1.28gありました。
外した後のスプール重量は7.34gです。なんとか頑張ってあと0.6g減らせんか?
むしろこのパーツ外してキャストできんだろうか・・・

テスト使用での感想

簡単なテストとして、2~3gスプーン、5gミノーで試してきました。
ロッドはコノロンCNLC-454UL、リールにはPE0.8号を50m程。

・2gスプーン
思ったりより投げられました。可変スプールの恩恵か後半の失速感をあまり感じません。
固定マグネットブレーキだと後半ドーンと目に見えて失速するのですが。
というかブレーキ弱いなと思いました。マグネットソケット10個あるのに8個しか付いてません。
追加マグネットは持ってるので実釣の時はマグネット10個にします。

・3gスプーン
これは余裕です。これも後半の失速感をあまり感じません。
ALC-BF7にKTFの可変スプールを装着して使用してた時もこんな感じだったかな?
もうだいぶ前なので記憶が薄れてしまいました。

・5gミノー
この辺まで来るとだいたいのものは投げられます。渓流だと3g~6gあたりがメインになるのでこの辺りを快適に使うには十分なスプールです。

総評

思ったよりキャストフィーリングも巻き感も良かったです。ただ、実際に使うなら少し調整したほうが良さそうです。マグネット追加とワッシャーの調整、ベアリングのグリス抜きとか。セラミックボールベアリングなんでグリスとか入ってるのか分かんないけど。

3g~6gのルアーを使用する渓流や本流、海で3g~10gのルアーを使用したライトソルトに適したスプールスペックがあります。逆にエリアトラウトやアジングで1g~3g以下のルアーを多様することを考えた場合はもっと軽い社外製スプールが必要になるでしょう。

飛距離に関しては、手持ちの23カルカッタコンクエストBFSのほうが断然飛びます。こっちは後半のブレーキがほぼ掛かってないような感じで伸びが半端ではありませんが、しっかりサミングしないといけません。使いやすさでは後半でも若干ブレーキが掛かってるMgBFスプールのほうが安心して使えます。

昨今のフィネススプールは強度とかどうなってるのかと思うくらい超軽量化されてます。
それと並行してスプール径と幅も小さくなって、使い道の幅が狭まってより限定的な釣りに特化していってます。正直言うとアブのこのくらいのスプールスペックのほうが使いやすいと感じます。

ピュアフィッシングジャパンの衰退と復活

ピュアフィッシングジャパン(以下PFJと略します)は2021年に国内バス釣り業界から撤退、それを機にアブガルシアの製品は一気に陳腐化していった気がします。
(バークレイが扱うロックフィッシュ関連は別として)
特に近年のレボシリーズなんかは良くわからないラインナップです。日本向けに開発された製品が無くなったことでアブガルシアのベイトリールの魅力はほとんど失われてしまいました。

しかし、2024年から動きが変わったようでPFJの社長が石川雅敬さんに代わりました。この方は昔からアブ製品の開発兼広報担当をしてた人で、いつの間にかいなくなってましたが社長として戻ってきたようです。そして、PFJが国内バス釣りのJB/NBCトーナメントのサポートを再開することになりました。これによって日本向け製品が再開発される可能性が出てきたことです。もしかしたらこのMgBFスプールの発売はそれの影響によるものかもしれません。

今後の動きによっては過去のレボシリーズのようなベイトリールが復活する可能性が出てきたわけです。新製品のゼノンコアや同時に出た専用可変スプールもそんな気がします。

そういうわけで、今後のアブガルシアにはちょっと期待してます。

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