渓流ベイトフィネスで巻くラインはPEかナイロンか?それぞれの特性について個人的主観で説明

渓流ベイトフィネスも今では、ほぼ確立してると言っても良いくらい主流になってます。
そして各メーカーもそれを見越してか、ブレーキシステムの改良、さらなるスプールの軽量化で今ではとんでもなく軽くなってしまいました。

そんな中で、僕がいつも思うのは渓流ベイトフィネスで巻くのに最適なラインはPEか?それともナイロン?どちらのほうが使いやすいのか、その特性と個人的見解を書こうと思います。

そもそも何故、PEとナイロンで悩む必要があるのか?
それについては渓流ベイトフィネスでのそれぞれのラインの特性について説明します。

PEラインのメリット、デメリット

1・メリット

ラインの細さとPEの特性からくるキャストフィーリング
PEでは0.6号から0.8号あたりが渓流ベイトフィネスで使われます。細いラインほど放出がスムーズでキャストフィーリングが良いです。またPEの特性上、滑りやすいというのも利点になってます。

ライン重量とスプール重量
渓流ベイトフィネスではスプールが軽いほど、軽量ルアーが扱いやすくなります。
比重などと言われますが、PEは水に浮くほどに軽く、ナイロンは水に沈むほど重いです。
同じ量のラインを巻いた時は確実にPEを巻いたほうがスプールは軽くなります。

上の画像は同じ量のラインを巻いた場合のナイロン(左)とPE(右)の重量(ハンドル35回転分)
23カルカッタコンクエストBFS XGのスプール重量はおよそ6.68グラム
ナイロンライン=7.57グラム(レグロン ワールドプレミアム ナイロン1号)
PEライン=7.11グラム(ラパラ ラップライン0.6号)

メーカーやシリーズによって重さは変化すると思いますが、だいたい0.5グラム前後でしょう。

PEラインの感度の良さ
PEラインの最大のメリットが感度の良さです。ルアー操作のしやすさや、わずかなアタリでも伝わりやすいため、積極的に掛けにいく釣りでは最大の武器になります。

2・デメリット

障害物による擦れの弱さ
PEは擦れに弱いというデメリットがあります、渓流なら岩に擦った、木などの枝に擦った、という場合は擦れた部分が毛羽立ちを起こしてしまったり、最悪切れる場合があります。
過去の経験でファイト中に岩に擦られて切れた、流木の下に潜られて切れた、という経験を何度かしてます。

掛けた後のバレやすさ
PEは全然伸びないため、ナイロンと違ってショックを吸収することができません。
ヤマメは掛けた時にローリングするように高速で回転します。この時、伸びのないPEではラインがだるんだるんになって針がスポっと抜けてバレてしまいます。特にバーブレスフックを使用してる場合はそれが顕著にでます。対策として常にラインを張った状態にするよう気をつけるか、一気に引き抜くかです。

リーダーを結ぶ必要がある面倒さ
PEを使うならほぼリーダーは使うと思います。
使用するノットについては、渓流なら簡単な電車結びや10秒ノットで十分です。リーダーに使うラインはナイロンかフロロですが、僕は1号~1.5号ナイロンをオススメします。ナイロンリーダーを1m以上取ることでナイロンの伸びを少し利用することができます。リーダーに使うナイロンはトラウト用ナイロンの100m巻きなどで十分です。

気になる点として、渓流用のトラウトロッドはガイドが小さいためにノットの結びで出来るコブが引っ掛かりやすいことです。

3・個人的な見解
僕は渓流ベイトフィネスならキャストフィーリングの良さからPEのほうが使いやすいと感じることが多いです。コントロールがしやすく、ナイロンよりもバックラッシュがしにくいと思ってます。仮にバックラッシュをしたとしても、30~40mなら致命傷にならないことがほとんどです。
ただ注意しなければならないことは、毛羽立ちや擦れなどによるラインのダメージです。細いラインを使用するので、ここを注意しなければ不意にスパっと切れることがあります。

オススメのPEラインについては、4本編みならどこのメーカーもそんなに変わらない気がしますが。
僕が使用してるPEラインを紹介します。
ラップライン PE ネオンピンク ラインカラーは視認性の高いピンクをオススメします。

ナイロンラインのメリット、デメリット

1・メリット

種類の豊富さ
ナイロンラインといっても、メーカーかシリーズによってPE以上に性能が大きく異なります。
伸縮性、固さ、耐久性、比重など、一概にどれが良いかは決められない所があります。

例えば、上の項目のライン重量を測る際に巻いたレグロン ワールドプレミアムは比較的伸びやすいラインです。それとは逆にバリバス(VARIVAS) トラウトナイロンは伸びの無いパキパキのラインです。

僕は渓流ベイトフィネスではしなやかなラインのほうが好きなのですが、人によってはパリっとした張りの強いラインのほうが好きだと言う人もいます。

掛けた後のバレにくさ
PEとは違い、適度にラインが伸びるので魚が暴れても常にラインが張った状態を維持することができます。掛けた魚を釣り上げることに関してはナイロンのほうが扱いやすいです。

バックラッシュしても修復しやすい
PEに比べるとバックラッシュしても修復しやすいです。渓流だと何かと障害物が多いので、それに引っ掛けたり当たったりすることがあります。そういう場面を考えた時に、バックラッシュの修復のしやすさがメリットになります。

2・デメリット

PEに比べると少し飛ばない
PEの特性を考えると、ナイロンはPEよりも飛距離が落ちます。
ただ渓流釣りにおいてはそこまで大きなデメリットではないと思います。

伸びによる感度が悪い
ナイロンはどうしても伸びるため、PEと比べるとルアーの操作性や感度の悪さで気になる部分があります。最近ではそれらの問題を解消するため、伸びの少ないトラウト用ナイロンラインを出してるメーカーがあります。適度な伸びを維持しつつ、操作性や感度の向上を目指したラインです。

3・個人的な見解
初心者の方が渓流ベイトフィネスを始めた時に使用するラインとして、ナイロンは適切だと思います。魚の釣り上げやすさ、バックラッシュの修復のしやすさなど。

PEとリーダーの結束の面倒さや、ラインの状態を気にする必要がある煩わしさなどから上級者でもナイロンを使う方が多いです。正直どちらが良いかは、両方使ってみないと分からない部分があります。
「絶対こっちのほうが良い!」というものでもないので、最後はその人の好みになると思います。

僕が最近使用していたラインでオススメのものを2つ紹介します。

パリっとした張りの強いナイロンラインが好きな人に。視認性の高いオレンジカラーがオススメです。

しなやかでさらっとしたライン、適度な伸縮性で使いやすいトラウトラインです。

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